家庭で使う調味料の中でも、だしつゆは比較的完成度が高く、使い勝手の良い調味料の一つです。あたたかい季節には、冷たいおそばやそうめんなどで出番も多くなります。めん類に限らず煮物や漬物などいろんな料理に使えますので、”我が家の調味料で一番減りが早い” なんてご家庭も多いのではないでしょうか。
この大変便利なだしつゆですが、減塩醤油などと比べると減塩の品物があまりありません。ざっと調べてみたところ、ネットで手軽に買えるものでは「塩ぬき屋の50%減塩だしつゆ」と「ヤマキの50%減塩だしつゆ」くらいです(ほかにもあったらゴメンナサイ^^;)。
ここ数年、私自身は”塩ぬき屋押し”でしたが、最近になって他のものも試してみたくなり、以前から気になっていたヤマキの商品を購入してみました。今回は、そのヤマキのだしつゆを使ってそばを食べてみた感想を紹介いたします。また、塩ぬき屋のだしつゆとの違いについても併せてご紹介したいと思います。
目 次
ふと思った「だしつゆ」と「めんつゆ」の違いって?
本題からそれるのですが、「だしつゆ」と「めんつゆ」これらの違いは何かという疑問が湧いたので調べてみました。不要な方は読み飛ばしてください。
いくつかのサイトを見てみました。まとめると、”成分的には、だしつゆは旨みの部分だけであり、これに醤油とみりんを混ぜることで天つゆを作ったり、めんつゆを作ったりする。つまり、だしつゆはつゆの素材で、めんつゆはすでに完成しているつゆ” といった違いです。
それなりに納得はできるものの、最近のだしつゆは水で薄めるだけで十分にめんつゆとして成立しますので、両者を分ける基準はもはや曖昧です。”めん”だけに固執すると顧客層が限定されがちなので、”だし”を言及することでより広い顧客層にアピールするといった企業側の戦略はあるかもしれません。
ヤマキ減塩だしつゆの特徴
ヤマキは創業100年を超える老舗のブランドで、消費者においしい調味料を長く提供しています。「鰹節屋・だし屋のヤマキ」と言われるだけあって、かつお節とだしの研究を通じて試行錯誤を重ね、ヤマキだからこそできる商品を多数輩出してきました。
ヤマキの減塩だしつゆは、香りとだしのうま味のバランスがよく、調味料のアミノ酸が効いていますので、減塩なのにしっかりとした味や風味が備わっているのが特色です。
気になる栄養成分について、ヤマキのオリジナルのめんつゆ、塩ぬき屋の50%減塩だしつゆと比較してみました。参考のため、標準価格(税込)も示しています。
ヤマキ減塩だしつゆ | ヤマキめんつゆ | 塩ぬき屋減塩だしつゆ | |
内容量 | 300mL | 500mL | 500mL |
エネルギー | 111kcal | 71kcal | 128kcal |
たんぱく質 | 5.7g | 2.4g | 5.7g |
脂質 | 0.1g | 0g | 0g |
炭水化物 | 21.7g | 15.4g | 26.2g |
食塩相当量 | 5.3g | 7.2g | 8.7g |
カリウム | 1540mg | データなし | 168mg |
標準価格(1本あたり) | 356円 | 454円 | 862円 |
※栄養成分はすべて100mLあたりの量
こうして比べてみると、意外なことに驚きます。
まずは、同じヤマキから出ているオリジナルのめんつゆとの比較。たしかに減塩はされていますが、半分(50%)までは減塩されていません。つまり、”減塩50%”というのはこれとは違う商品を基準とした数字であると思われますが、それがどの商品かはわかりませんでした。
そして、塩ぬき屋の減塩だしつゆとの比較。同じ50%を謳っていながらヤマキの方が圧倒的に塩分が少ないのです。しかも、ヤマキのノーマル商品も塩ぬき屋の減塩商品より塩分があきらかに少ないではありませんか!?
これには少なからずショックを受けました。言い換えれば、ヤマキは商品全般に対して減塩が配慮されているというふうにも解されます。
しかしながら、ヤマキと塩ぬき屋にはカリウムに相当な違いがあり、ヤマキの方がナント10倍近くもカリウムの数値が高いです。ですので、カリウム制限のかかる腎臓病の方などにとっては、塩ぬき屋のだしつゆを選んだ方が安心できそうです。
ヤマキ減塩だしつゆを天ざるそばで食べてみた
それでは、ヤマキの減塩だしつゆでざるそばを食べてみた感想をご紹介いたします。
つけつゆは、大さじ2杯(食塩相当量約1.6g)を水で3倍に薄めてつくりました。
季節の野菜を近くのJAで調達したばかりですので、野菜の天ぷらを付け合わせとしました。
私は春菊の天ぷらが好きで、そばとの相性もバツグンです。
早速食べてみると、思ったよりつゆの塩気が強いです。実際の数値よりも味がしっかりとしていて、さらに水を足した方がちょうど良かったくらいです。かつおだしが効いているので、物足りなさはまったく感じませんでした。
つゆの旨みも強いので、減塩に慣れていない方でも違和感なく使える商品だと思いました。逆に減塩に慣れている人にはパンチが強めなので、最初は計量スプーンなどを使って慎重にはかり取り、適度な量を見極めた方がよいでしょう。
まとめ
以上のように、ヤマキの減塩だしつゆは、旨みが強く減塩をあまり感じさせないので、減塩の入り口としては大変適していると感じました。今まで減塩商品に不満を持っていた方にも、きっと受け入れられる商品だと思います。
塩ぬき屋の減塩つゆが意外に高塩分だったことには驚きましたが、つゆの塩分はさじ加減で決まるので、商品の減塩率よりは我々がいかに調節するかの方が重要とも言えそうです。
ヤマキはおいしいと感じられる分、調味料や酸味料などの添加物が入っています。一方、塩ぬき屋は国産の素材にこだわり、さらにカリウム・リンの大幅カットといったメリットがあります。塩分の少なさか、それとも食の安心・安全を優先するかによって、選択肢は異なってくるでしょう。そして何より自分がどちらをおいしいと感じるかが大事なことです。
ぜひ本ブログを参考にしていただき、お試しになってみてはいかがかと思います。
「塩ぬき屋の減塩つゆ」関連記事:
そうめんを存分に食べたい!無塩そうめんに減塩のめんつゆ
コメント
だしつゆとめんつゆの違いありがとうございます。
いわれてみれば、「だし」と「つゆ」ですね。なるほど~と思いました。
ケイさん
コメントありがとうございます。
だしつゆの件、なるほど~ですよね。
だしが効いているので、いろんな料理に使えるんです。
本当に便利な調味料ですね。