減塩醤油は、塩分を減らしたい人には大変便利な調味料ですが、最近はどれを使ったらいいか迷ってしまうほど、さまざまな減塩醤油が販売されています。そんな中、価格の安さやメーカーの知名度、パッケージのデザインだけで商品を選んでしまう人も少なくないと思います。
醤油は、食品と違ってそれ自体を直接味わうものではなく、なにかの料理に混ぜたりかけたりして味わうものです。なので、よほど意識して使わないと味に無関心となり、ある程度おいしければ良しとなります。けれども、醤油にはそれぞれの特性や相性があるので、それらを知ったうえでおいしく適切に使える方が望ましいでしょう。
当ブログは、みなさんが減塩醤油を最適に使えるように、減塩醤油の話やランキングなどをまとめています。また、ランクインした減塩醤油については、私自身が使ってみた感想も含め、みなさんが商品を選ぶ際に参考となるような情報を提供しています。
今回は「ニビシのうまくちしょうゆ減塩」についてレビューしますので、関心のある方はぜひお読みください。
ニビシのうまくちしょうゆ減塩
醤油メーカーと言えばキッコーマンを挙げる人は多いと思いますが、ニビシ醤油もキッコーマンに負けないくらい歴史は長いです。
ニビシ醤油は九州・福岡を拠点として、1919年(大正8年)に創業した老舗メーカーです(ちなみにキッコーマンの創業は1917年)。当社のこだわりはズバリかつお節とお水。醤油のだしに使うかつお節には、厳選された鹿児島・枕崎産の本節を使い、醤油づくりに欠かせない水は、九州・清滝渓谷を源泉とした伏流水を処理し、軟化水に変えて使っています。つまり、国産の良質なかつお節と清らかな水を使った醤油を提供する、素材派の醤油メーカーさんなのです。
そのニビシがノーマルな醤油として出しているのが「うまくちしょうゆ」。そして、そのノーマルなしょうゆの塩分を45%カットしたのが「うまくちしょうゆ減塩」です。アミノ酸を熟成して混合しているので、しっかりとした味わいが特徴的で、JAS規格に合格(JAS上級混合)した品質においても安心できる減塩醤油です。
うまくちしょうゆ減塩の栄養成分値をノーマル商品との比較で見てみましょう↓
うまくちしょうゆ減塩(上級) | うまくちしょうゆ(上級) | |
エネルギー | 69kcal (10.35kcal) | 96kcal (14.4kcal) |
たんぱく質 | 8.1g (1.215g) | 8.7g (1.305g) |
脂質 | 0.0g (0.000g) | 0.0g (0.000g) |
炭水化物 | 9.1g (1.365g) | 11.1g (1.665g) |
食塩相当量 | 9.1g (1.365g) | 15.5g (2.325g) |
※栄養成分の数値は100mLあたり。カッコ内は大さじ1杯あたりの量
大さじ1杯あたりの塩分が1.315gでたんぱく質が1.215gとなっています。ランキングにもお示ししたように、たんぱく質は減塩醤油のなかでも低い方です。
ボトルは500mLと1Lの2種類があり、どちらもペットボトル容器です。賞味期限について、明確な基準は不明ですが、私が3月に購入した商品の賞味期限が翌年の5月になっていたことから、だいたい14ヶ月前後と考えてよいでしょう。
関連サイトから口コミをピックアップしてみますね。
★★★★★ 減塩だけど、こくも甘みもあり高血圧の両親にも好評です。いつもなくなれば注文してあげてます。スーパーで売ってる減塩醤油はなんだか塩からくて。。この醤油がお気に入りです!
★★★★☆ 旦那が高血圧家系なので、こちらで色々いつも注文させてもらって食事に気をつけています。この醤油は名前の通り『ウマクチ』って感じで、うまみがある醤油。減塩できて美味しいと思います。もう普通の醤油は長く使ってないです。
★★★★★ 減塩醤油は色々使っていましたがこちらが一番美味しくリピートしています。塩辛さより甘さや旨味を感じます。お寿司にもよく合います。
★★★★☆ まろやかで美味しい減塩しょう油ですね。またお世話になります。
★★★★★ 以前の減塩醤油のイメージが変わりました。今では基本のお醤油はこれに決めてポン酢や白だしもニビシにしています。お味、サイズ、お値段・・・良心的で長くおつきあいしたい商品です。
以上、参考にしたいコメントを抜き出してみました。評価は総じて高く、おいしくない、使いづらいといったコメントは調べたかぎりでは見つかりませんでした。
ニビシのうまくちしょうゆ減塩を使うメリット
1.これを使うだけで半分近く減塩できる
これは、この商品にかぎらず減塩醤油に共通のメリットですが、和食を中心とした味付けなどはかなりの減塩効果が期待できます。ただし、調理に使う際は計量スプーンなどで量りとり、使い過ぎないように心がけましょう。
2.たんぱく質が比較的少ない
先述のように、たんぱく質は減塩醤油のなかでも低い商品で、たんぱく質少なめ減塩醤油のランキングでは堂々の第2位にランクイン。第1位は成分調整の減塩醤油ですので、成分無調整の減塩醤油のなかではトップクラスの低たんぱくです。腎臓疾患などでたんぱく質の摂取制限が必要な方には特にありがたい醤油ではないでしょうか。
3.つけ・かけ醤油にも十分使える万能派
いろいろな料理に使ってみましたが、減塩醤油のなかではかなり万能な部類に入ります。減塩醤油の中には、あまりにもあっさりし過ぎて、つけ・かけに耐えられないものもあります。その点、この減塩醤油は、肉じゃがやブリ大根などの煮物はもちろん、お刺身、餃子、冷や奴などのつけ・かけ用でも物足りなさを感じずに使えます。これには、この商品特有の旨みや甘みに起因するところが大きいと思います。
4.価格が安い
標準価格は500mLで1本324円とかなり安いです。ほぼ等量の他社商品だと、チョーコーの特選減塩醤油(500mL)が475円、金笛減塩醤油(600mL)が680円、キッコーマンのいつでも新鮮特選丸大豆減塩しょうゆ(450mL)が341円、ヤマサ絹しょうゆ減塩(450mL)が319円と、国内シェアトップ2のキッコーマンとヤマサと比べても同等以下です。
※すべて税込価格で表示しています。
5.パッケージがかわいい?
ピンク色のパッケージがかわいい?(見方によっては安っぽくも・・・)
ニビシのうまくち醤油減塩を使うデメリット(注意点)
1.減塩商品です
特段のデメリットは感じないものの、多少の注意点はあります。まず、こちらは減塩商品です。普通の醤油と間違えて買わないように注意しなければなりません。
2.容器・容量が限られる
容量は500mLと1Lの2種類が用意されています。どちらもペットボトルで、口の部分もご覧のような形状(下写真)で、シンプルな設計になっています。卓上用に便利な「押し出し式」ボトルなどは整備されていないので、つけ・かけ用には、醤油さしに移し替えてから使う方が良いかもしれません。
3.添加物はやや多めか
原材料には大豆、小麦、食塩のほかに、おいしく仕上がるようにアミノ酸系の調味料や甘味料などを使っています。減塩醤油には、余計なものは入れず、国産の材料のみ使用するなど、安心安全を追求している商品もあります。が、そういった商品は総じて価格は高めです。
まとめ
以上、福岡発の老舗二ビシ醤油から出ている減塩醤油「うまくちしょうゆ減塩」のご紹介でした。
塩分45%カットと適度に塩分を減らし、アミノ酸を混合して熟成していますので、味がしっかりしていて物足りなさを感じにくいように仕上がっています。
うまみと甘みを兼ね備え、煮物などの味付けに加えて、お刺身などのつけ・かけにも適した万能タイプのお醤油です。また、価格も安いので、お醤油をたっぷりと使う料理にも向いています。
比較的、添加物は多い傾向ですが、おいしさが人気のお醤油になっています。
以下、特徴をまとめましたので、参考になさってください。
標準価格(税込) | 324円(500mL), 486円(1000mL) | メーカー | ニビシ醤油 |
原材料 | 大豆, 小麦, 食塩, アミノ酸液, 果糖ぶどう糖液糖, アルコール, 調味料(アミノ酸等), 甘味料(ステビア,甘草), ビタミンB1 | 賞味期限 | 14ヶ月くらい |
大豆産地 | ― | 小麦産地 | ― |
減塩率 | 45%(1.365g/大さじ1) | 用途 | 万能タイプ |
ボトル素材 | ペットボトル | 商品情報 | うまくち減塩醤油 |
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