煮魚は味が濃く、また摂取した塩分を把握しづらいため、減塩料理では面倒に思われがちです。
しかし、煮付けには主に醤油を用いますので、減塩しょうゆを使うことで塩分の問題はほぼ解決できます。
今回、お知り合いからマグロのカマをいただいたので、これを使って減塩の煮魚をつくってみました。
マグロのカマを使う機会はそう多くないとは思いますが、皆様がおいしく減塩できるようレシピをご紹介いたします。
目 次
材料(3人分)
- マグロのカマ 1片(400g)
- 水 150cc
- 酒 150cc
- 減塩しょうゆ 大さじ2
- 減塩だし醤油 大さじ1
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ2
- 長ネギ 1本
- しょうが 1かけ
料理に使用した減塩しょうゆは、ヤマサの「鮮度生活 減塩醤油 塩分50%カット」です。我が家では、魚料理にはヤマサの醤油を選ぶことが多いです。独特の風味と甘さが魚介類にマッチして私はひじょうに好きです。
そして、隠し味に塩分60%カットの「寺岡屋 減塩だし醤油」を大さじ1杯分使いました。マグロのカマだけでも十分なだしは出ますが、こちらの醤油にはかつおと昆布のだしが入っており、プラスアルファのおだしの効果を期待して入れてみました。
つくり方
①まず、長ネギとしょうがを適当な大きさに刻んでおきます。
②マグロのカマを包丁などを使って食べやすいサイズにぶつ切りにします。
※骨が硬いので、丈夫で切れる包丁をお使いください。
③次に魚の臭みをとる工程です。臭みをとるには塩を振りかけるのが効果的ですが、今回は減塩のため振り塩は省略し、熱湯をかけて白くなるまで放置しました。
④うろこやぬめりが残っていれば、流水中できれいに取り除きます。
⑤処理した魚を鍋に入れ、水、酒、そして刻んでおいたネギとしょうがも加えて火をかけ、中~強火で沸騰させます。
⑥灰汁を抜き、醤油と砂糖を入れ、みりんで味を調節していきます。
⑦途中何度か煮汁を掛け回しながら弱火で30分間煮ます。
⑧煮込みが終われば火を止め、お皿に盛り付けて完成です!
栄養成分値(1人分)
下表に、マグロのカマ1片を使った煮付けの栄養成分値を示します。
日本食品標準成分表(八訂)のキハダマグロのデータに基づいて作成しました。
各調味料の成分値は、使用前後の煮汁の量から魚に吸収された量を推定し、さらに可食部を按分して算出しました。
エネルギー | たんぱく質 | 食塩相当量 | カリウム | リン | |
マグロのカマ(可食部90g) | 92 | 21,9 | 0.1 | 405 | 261 |
減塩だし醤油(大さじ1) | 6 | 0.5 | 0.4 | 39 | 13 |
減塩しょうゆ(大さじ2) | 11 | 1.1 | 1.1 | 60 | 21 |
みりん(大さじ2) | 50 | 0 | 0.0 | 1 | 2 |
砂糖(大さじ1) | 17 | 0 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 176 kcal | 23.5 g | 1.6 g | 505 mg | 297 mg |
※酒は煮込み中に飛ばしているため、ほぼ無視できるものと考え割愛しました。
【減塩】マグロのカマ煮を食べてみた感想
減塩しょうゆを使っていますが、十分に煮込んでいますので味はしっかりとしています。塩分が少なく砂糖やみりんは普通に入れていますので、甘みがあり、マグロの身とマッチして美味しいです。甘いのが苦手な方は砂糖やみりんの量を適度に減らしてみてください。
今回、振り塩の下処理をしませんでしたので、カマの臭みは完全に取り切れてはいませんでした。少々の臭みはそれほど気にしない方は今回の処理方法で大丈夫だと思います。臭みはできるだけ消したいという方は、事前に振り塩して30分程度放置してから調理に取り掛かってください。
塩分50~60%カットのしょうゆを使ったとは思えないほど味がしっかりしているのは、魚自体のおだし+良質な醤油のおかげだと思います。魚に吸収される塩分は、水分量や煮込み時間にも影響されますので、必要に応じて調整されてみてください。
なお、魚料理はどうしてもたんぱく質が多くなりがちなので、その点は注意してください。
今回のレシピをぜひご参考いただき、皆様も減塩しょうゆを使って煮付けをおいしく減塩してみてください。
コメント