カルパッチョとはイタリア料理の一つで、魚介類や牛肉を薄切りにして並べたものにオリーブオイルのソースをかけて食べる料理です。日本の家庭で食べるカルパッチョには、マグロやサーモンを使ったものが多いですが、今回は思いつきでカワハギを使ってみました。
なぜカワハギにしたかというと、私はカワハギ釣りが好きで、ほぼ毎月乗合釣りに出かけるからです。カワハギは大きめの魚市場に行くとよく置いてありますので、釣りをやらない人でも入手は可能です。高級なお魚で値段は決して安くありませんが、刺身はもちろんのこと、煮ても焼いても大変おいしいお魚です。
今回は、減塩ゆずぽん酢をメインに減塩醤油も少々加えて、カワハギのカルパッチョを作ってみましたのでご紹介させていただきます。
目 次
材料
- カワハギ 2尾分(140g)
- ベビーリーフ 30g
- かいわれ 30g
- ミニトマト 4個
- 大葉 3枚
- 減塩ゆずぽん酢 大さじ2
- オリーブオイル 大さじ2
- りんご酢 小さじ1
- 減塩しょうゆ 小さじ1/2
- 塩 少々
- あらびき胡椒 適量
カワハギ
カワハギは、一般に”肝(きも)”が発達する秋から初冬が旬といわれますが、年中とれるお魚です。身の部分だけなら、繁殖期を終えた夏場の方が脂がのり甘みも備えていて、大変美味です。
今回は、早朝に横須賀から乗合船で出港し、長さが30cm近くもある大型のカワハギが数尾釣れたので、そのなかの2尾を使います。カワハギは大きいほど身が引き締まり、旨みも強くておいしいのです。なお、今回のように繁殖期前後のカワハギには肝はほとんどありません。
釣った後に頭を落として三枚におろして中骨を取り、クッキングペーパーで水分をふき取ったのち、チャックビニールに入れて冷蔵保存しました。調理はその2日後に行いました。
お魚なのでたんぱく質の量が気になりますが、日本食品標準成分表(八訂)によれば、カワハギは比較的たんぱく質が少なめと思われます。後ほど栄養成分値をご紹介しますので、参考になさってください。
減塩調味料
使用した調味料は、ニビシの減塩ゆずぽん酢。塩分を40%カットし、国産ゆずのさわやかな酸味と枕崎かつお節のだしのきいた、お気に入りのぽん酢をメインに使いました。
そして隠し味に寺岡家の減塩醤油を少々。塩分を48%カットし、国産丸大豆、国産小麦を原料とした安心・安全かつ味わいもしっかりとしたお醤油です。
これら無敵の減塩調味料を使えばほぼ間違いありません。
つくり方
①使用する野菜をあらかじめ水洗いし、水気をよく取り除いておきます。大葉は千切りに、かいわれは2等分、ミニトマトは3~4等分となるよう切っておきます。
②オリーブオイル、減塩ゆずぽん酢、減塩しょうゆなどを使って、ソースをつくっておきます。
③冷蔵していたカワハギの身を、柳葉包丁で薄造りにして大きめのお皿に並べていきます。
④カワハギの切り身の上に、ベビーリーフ、かいわれ、大葉、トマトの順にのせていきます。
⑤②のソースを端からかけていき、全部かけ終われば完成です。
栄養成分値
下表に、カワハギのカルパッチョの栄養成分値を示します。調味料類以外の食材はすべて日本食品標準成分表(八訂)の数値に基づきます。
【全量(約3人前)】
エネルギー | たんぱく質 | 食塩相当量 | カリウム | リン | |
カワハギ(140g) | 108 | 26.3 | 0.4 | 530 | 340 |
ベビーリーフ(30g) | 5 | 0.4 | 0.0 | 150 | 12 |
かいわれ(30g) | 6 | 0.6 | 0.0 | 30 | 18 |
ミニトマト(4個) | 9 | 0.3 | 0.0 | 87 | 9 |
大葉(3枚) | 1 | 0.1 | 0.0 | 15 | 2 |
減塩ゆずぽん酢(大さじ2) | 20 | 1.1 | 1.6 | データ無 | データ無 |
オリーブオイル(大さじ2) | 268 | 0.0 | 0.0 | 0 | 0 |
りんご酢(小さじ1) | 1 | 0.0 | 0.0 | 3 | 0 |
減塩しょうゆ(小さじ1/2) | 2 | 0.2 | 0.2 | データ無 | データ無 |
塩(少々) | 0 | 0.0 | 0.1 | 0 | 0 |
合計 | 421 kcal | 29.0 g | 2.3 g | – mg | – mg |
カリウムとリンは、データ無が含まれるので合計値は省略しています。個別にどのくらいの量が含まれるのかの参考にしてください。
全量を3人前とすると、1人前では、たんぱく質が9.7g、塩分が0.77gになります。
メインディッシュにしては、たんぱく質も塩分も良い具合に抑えられています。
カワハギのカルパッチョを食べた感想
釣って2日後のカワハギは、いまだ鮮度が保たれ、透明感がありました。
オリーブオイルのソースは、だいぶ味見をしながら作ったので、かなり出来は良かったです。りんご酢を入れたので酸味が結構ありました。酸味が苦手な方は、酢を入れずにつくってもよいでしょう。酢の代わりに、レモンやかぼすを絞ってみても合いそうです。
カワハギをしょっちゅう食べてきた人間としては、付け合わせの野菜の選択に間違いないと思います。カルパッチョではたまねぎをよく使いますが、カワハギにはどうでしょうか?野菜類のレパートリーはたくさんあると思いますので、お好みに応じて調整してください。
おいしいか否かをストレートに言えば、文句なくおいしかったです。家族も喜んでおりました。けれども、一つ心残りはカワハギ料理の醍醐味とも言える”肝”が使えなかったこと。次回は新鮮なカワハギの肝を入手し、お造りにのせるなり、ソースに混ぜるなりして、ふたたびカルパッチョを試してみたいと思います。
それにしても、たんぱく質が10g弱、塩分が0.8g弱にしては満足の一品でした。
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